リスニングの練習方法
一番効果的なのはシャドーイング
リスニングだけでなく、英語全体の練習になるシャドーイング。英語の上達に最高に効果的な英語練習方法です。
多くの人は、英語を学習する際、リピートという方法を使って練習しています。
読まれた英語を聞いて、それを自分で復唱してみるという練習法です。ここでは、リピートよりも効果の高い「シャドーイング」という練習方法を紹介します。
シャドーイングでは文が終わるのを待ちません。読まれているそばから、その上に乗っけるようにして復唱していきます。
シャドーイングの素晴らしいところは、英語のイントネーションを感じながら声に出すことができるので、文章全体の流れを体で感じることができる点です。
耳から聞こえてくる英語と自分の話している英語が同時に聞こえてくるので、英語を「音」として感じることができます。ですので、リスニングの練習には最適なのです。
リスニングが苦手な人の多くは、自分がイメージしている英語の音と、実際に聞こえてくる英語の音が違うということが原因になっています。 シャドーイングをして、聞こえてくる英語と自分が話している英語を近づけていくことによって、この原因を取り除いていけます。
では、具体的なシャドーイング練習方法を紹介していきます。
シャドーイングは、原稿があるものを教材にする
何を言っているのかわからない英語を聞いた時、脳はそれを雑音として処理します。言語として認識していないので、どんなに浴びるように聞いていても効果はありません。 ウィンブルドンや全米オープンなんかのテニスのテレビ中継は、副音声で英語の実況を聞くことができます。BBCニュースを放送するチャンネルサービスやYouTubeを使えば、浴びるように英語を聞くことがいつでも可能な時代になりました。 英語の本を朗読したオーディオブックなんていうものも、簡単に手に入ります。
言っている内容が半分以上聞き取れるのならば、それらを使ってシャドーイングの練習をしても大丈夫です。半分以上聞き取れないのならば、効果は限定的です。
ですので、なるべく読まれている英語が文字として書いてあるものを手に入れるべきです。
はじめは文字を見ながらシャドーイングをして、「もう文字を見なくても大丈夫!」と思ったら、耳だけを使ってシャドーイングをしていきます。聞き取れないところがあったらもう一度文字を見て、何を言っていたのか確認します。
これをくり返し、耳だけでシャドーイングができるようになるまで練習をしましょう。
スピードについていけない!
シャドーイングをやっていると、「速すぎてまったくついていけないんですけど!」ってなることがあります。結構あります。
大丈夫です!ついていけなくても気にしないでください。聞こえたものを全部忠実に繰り返す必要ありません。
「遅れてしまった!」と思ったら、読むべき文をすっとばしてしまいましょう。
シャドーイングは、聞こえてくる音に重ねて声に出すことに意味があります。聞こえてくる音から大きく遅れた状態で続けることに意味はありません。
そうやって同じ文章を何度もシャドーイングしているうちに、次第についていけるようになります。
とはいえ、「何度も何度も繰り返したのについていけないよ!」という場合、まだレベルが追いついていない可能性もあります。まずは、もう少しゆっくりの英語を使って練習しましょう。
シャドーイングには何を使う?
シャドーイングに使う英語は、自分が好きな物を使うのが一番長続きします。楽しく学ぶの一番よいです!
例えば、映画が好きなら映画を使いましょう。DVDやブルーレイならば英語の字幕がついています。はじめは字幕をつけたままシャドーイングを練習し、次に字幕を消して、耳だけを頼りにシャドーイングをするのです。
好きな映画のセリフも覚えられますし、好きな俳優の真似をすれば英語のイントネーションだって練習できますし、モノマネ芸を習得することもできます。
映画は基本的に話し言葉ですので、「英会話」という点では最適の教材です。
とはいえ、一度見たことのある映画を使ってくださいね。初めて見る映画を使ってしまうと、映画の最初の感動を削いでしまうことになりますので!
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小説が好きならば、断然オーディオブックでしょう。原書を買ってきて、原書をチラチラ見ながらシャドーイングしてみるとよいと思います。
小説は長いですし、文学的表現が多くて難しいので、あまり完璧を求めないようにしましょう。何度もくり返し練習するというよりも、「どうしても気になったところだけ聞き返してみる」くらいにしないと嫌になってしまうかもしれません。
オーディオブックの朗読はゆっくりなものが多く、スピードについていけない人には良いです。文章が難しいことが多いので、英語初心者には厳しいです。
はじめは児童書なんかで挑戦してみると安心かもしれません。ハリー・ポッターなんかは文章も子供向けですし、映画を先に見ていればストーリーの理解もありますのでおすすめです。
音楽が好きならば、洋楽を聞くという方法もあります。まず歌詞を覚えてしまって、あとは曲に合わせて歌うだけ。 会話とはイントネーションも違いますし、ちゃんとした意味でリスニングの練習とは違うのですが、音楽が聞けて歌詞も覚えられるのでモチベーションは維持できます。
NHKのラジオ講座もおすすめです。超格安です。テキストは1ヶ月500円程度です。レベル別に放送されていて、自分に合ったレベルのものを選ぶことができます。
練習の方法は、ラジオの放送を録音して、はじめはテキストを見ながら、次にテキストを見ずにシャドーイングしていきます。
ただ、モチベーションの維持が難しく、三日坊主になってしまう可能性もあります。
お金をかければ、シャドーイングができる教材を提供している会社もあります。シャドーイングを意識した教材を提供しているところもありますし、シャドーイングに使えそうな教材を提供しているところもあります。 こういったサービスも検討してみると良いと思います。
発音練習は必要か
発音練習はやるに越したことはないが、必須ではありません。第二言語同士で英会話をすることも多くなった昨今、正しい英語の発音なんてないんじゃないかとも思えてきます。
国特有の英語発音は、ネイティブの耳には方言のように聞こえているそうです。日本人ならば地方の方言は大抵聞き取れるように、日本語訛りの英語も大抵は聞き取ってもらえます。
ですので、発音が苦手でもどんどん話していくべきです。「発音がダメだから。」と思って話さないのは、非常にもったいないです!
さて、なぜ突然発音の話題を叩き込んできたと言うと、自分の発音を綺麗にするとがリスニングの力のアップにつながるからです。 先ほども書きましたが、リスニングを上達させるには、自分がイメージしている英語の音と、実際の音を近づけていく必要があります。 「whistle」を「ホイッスル」という音で認識していると、なかなか聞き取ることはできません。ですが、「ウィッスル」や「ウィッソー」くらいの音で認識していれば、正確な発音でなくても結構聞き取れてしまいます。 ですので、発音練習は急務ではないのです。
私はまず、子音を意識するところからゆっくりと始めました。「put」を「プット」ではなく「プットゥ」に直したり、「sit」を「シット」ではなくて「スィットゥ」に直したり、それくらいのレベルからです。
それに慣れてきたら、日本語にはない「l」「r」「f」「v」「th」の発音なんかを注意するようにしました。
それにも慣れてきたら、やっと母音を意識し始めました。「a」の音って、日本語の「ア」とは違うんですよね。「エ」と「ア」の中間くらいの音です。
なので「have」は「ハヴ」ではなくて「ヘァヴ」っていう感じの発音になります(カタカナで表すには限界がある!!)。
どの段階においても、発音専門に練習をしませんでした。話す練習をしているついでに、少しずつ注意して直していったという感じです。焦らずゆっくりと練習すると良いと思います。 どうしても「きれいな発音でかっこ良くしゃべりたい!!」という人は、発音専門の教材とかがあったりするので、利用してみてはいかがでしょうか。
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続いては、みんな大嫌いな単語練習のお話をします。