三人称単数現在のs
主語の数と位置関係を意識する
「担々麺のs」などと言っていつもふざけてますが(この後に「あ、それはゴルフだった!」と言って、「いや、ゴルフはチャーシュー麺だろ。」とツッコまれる一連の茶番が続きます)、三単現のsは日本人にとっては少し難しいですよね。
三単現は三人称単数現在を省略したものです。現在のことを話していて、しかも主語(「~は」の部分)が三人称で単数(1つ、1人)だった場合は動詞(「~する」の部分)に「s」か「es」をつけましょうという決まりがあります。
「現在」の部分は簡単です。日本語を話す時も「現在」「過去」「未来」を意識しながら話しているからです。
しかし、三人称や単数のことを意識しながら日本語を話すことはほとんどありません。(人称についての解説はこちら)(数についての解説はこちら)
普段意識しないことを、英語を話すときには意識しなくてはいけないので、少し難しく感じるのです。
私も昔はよく三単現の「s」をつけ忘れて話していました。「s」をつけ忘れても全く問題なく会話が続いてしまうので、指摘されることも少なく、なかなか慣れませんでした。
そこで私は、主語を必ず指差し確認するクセをつけました。主語が「自分」のときは自分を指さし、「話し相手」のときは相手を指差し(人を指差してはいけません!)、「それ以外」のときは横の方を指差しました。
さらに、主語が単数のときは片手で、複数のときは両手で指差せば、数の方も確認しながら話すことができて一石二鳥です。
三単現のs
主語が三人称で単数のときだけ、動詞に「s」か「es」をつけます。指差し確認で、片手で横の方を指差すときだけです。
(例文)私は鬼ごっこをします。
(例文)トムは鬼ごっこをします。
(例文)トムとジェリーは鬼ごっこをします。
「s」の読み方は「ズ」「ス」「ツ」「イズ」の4種類で、複数形の時と同じように分類します。(複数形の解説はこちら)
また、「have」は特別で、「has」に変化します。
主語(「~は」の部分)の人称と数に気をつけながら英語にしてみましょう。 指差し確認しながら英語にすると間違えにくくなります。「三単現の時にsをつけないと気持ち悪い!」ってなるまで、声に出して練習しましょう!
語順は普通の一般動詞の文と同じです。
「~は、~する、人に、物を、場所、時」の順番で並べます。
トムは毎朝メアリーを待ち伏せします。
Tom ambushes Mary every morning.
ambush → 待ち伏せする
every~ → 毎~
morning → 朝
猫耳に水。
Water drops on cat ears.
drop → 落ちる
on~ → ~の上に
cat ear → 猫耳
不可算名詞(数えられないもの)は単数として考えます。
妹は毎朝目玉焼きを焦がしている。
My sister burns sunny-side up eggs every morning.
burn → 焦がす
sunny-side up egg → 目玉焼き(片面焼き)
月は地球の周りを回ります。
The moon revolves around the earth.
moon → 月
revolve → 回転する
around~ → ~の回り
the earth → 地球
月のように、人ではなくても三人称です。
先生たちは、私たちに愛の大切さを教えてくれます。
Our teachers tell us the importance of love.
teacher → 先生
importance → 大切さ
of ~ → ~の
「いつ、どこで、誰が、誰に、何を、どうする」という例文を自分で作って、主語の人称と数に気をつけて、「s」をつけるかつけないか考えながら英語にしてみましょう。 全ての要素を使わなくても大丈夫です。「誰が、どうする」の2つが入っていれば、他の要素は使っても使わなくても構いません。
今は頭の中で「三単現を意識するぞ!」と思って英語を作っているので大丈夫なのですが、普段から意識して話せるようになるまでは結構時間がかかると思います。
まあ、「s」をつけ忘れたぐらいならコミニュケーションには全く支障がありませんので、ゆっくり慣れていったらよいのではないかと思います。
三単現の否定文
三人称単数現在の文を否定文にするときは、やることが2つあります。
- 動詞(「~する」の部分)の前に「does not」をつける。
- 動詞は「s」をつけずに、もとの形(原形)のままにしておく。
「does not」は短縮形にして「doesn't」 でもOKです。
「doesn't」は印象的なので覚えやすいのですが、動詞に「s」をつけないというのが地味で忘れがちです。気をつけましょう。
トムは鬼ごっこをします。
Tom plays tag.
否定文→トムは鬼ごっこをしません。
主語(「~は」の部分)の人称と数に気をつけながら英語にしてみましょう。 指差し確認しながら英語にすると間違えにくくなります。「三単現の時にdon'tで否定すると気持ち悪い!」ってなるまで、声に出して練習しましょう!
ささみさんは頑張らない。
Sasami-san does not work hard.
Sasami-san → ささみさん
work hard → 頑張る
わけがわからないよ。
It doesn't make sense at all.
make sense → 道理にかなう
at all → (否定文の文末につけて)まったく
ももこは最低でも週に4日は時間内に学校に来ない。
Momoko doesn't come to school in time at least four days a week.
come to ~ → ~に来る
in time → 時間内に
at least → 最低でも
day → 日
week → 週
four times a week → 週4日
神はサイコロを振らない。
God does not throw dice.
god → 神
throw → 投げる
dice → サイコロ
私の生徒たちは授業中に私の話を聞きません。
My students don't listen to me during the class.
student → 生徒
listen to ~ → ~を聞く
during ~ → ~の間
class → 授業
主語は三人称ですが1人ではないので、普通に「don't」をつけて否定文を作ります。
「いつ、どこで、誰が、誰に、何を、どうしない」という例文を自分で作って、人称と数に注意して英語にしてみましょう。 全ての要素を使わなくても大丈夫です。「誰が、どうしない」の2つが入っていれば、他の要素は使っても使わなくても構いません。
三単現の疑問文
三人称単数現在の文を疑問文にするときは、やることが2つあります。
- 文頭に「does」をつける。
- 動詞は「s」をつけずに、もとの形(原形)のままにしておく。
文頭の「Does」は印象的なので覚えやすいのですが、動詞に「s」をつけないというのが地味で忘れがちです。気をつけましょう。
トムは鬼ごっこをします。
Tom plays tag.
疑問文→トムは鬼ごっこをしますか。
Does Tom play tag?
はい、(彼は)します。
Yes, he does.
いいえ、(彼は)しません。
No, he doesn't.
「does」で質問されたら、返事をするときも「does」で返します。
英語は基本的に必ず主語(「~は」の部分)をつけますので、返事をするときも省略をしないようにしましょう。
日本語では「はい、します。」のように返事をしますが、英語で答える時は「はい、彼はします。」という具合に、必ず「~は」の部分も考えて返事をしましょう。
主語(「~は」の部分)の人称と数に気をつけながら英語にしてみましょう。 指差し確認しながら英語にすると間違えにくくなります。「三単現の時にDoで疑問文にすると気持ち悪い!」ってなるまで、声に出して練習しましょう!
郵便配達は二度ベルを鳴らしますか。
はい、(彼は)鳴らします。
Does the postman always ring twice?
Yes, he does.
postman → 郵便配達員
always → いつも
ring → ベルを鳴らす
twice → 二回
郵便配達員が男性とは限らないので、「Yes, she does.」かもしれません。
心がぴょんぴょんしますか?
はい、(それは)します。
Does your heart hop?
Yes, it does.
heart → 心
hop → ぴょんぴょんする
あなたの妹は夕食のあとにテレビの前で踊りますか。
いいえ、(彼女は)踊りません。
Does your sister dance in front of TV after dinner?
No, she doesn't.
sister → 妹、姉
dance → 踊る
in fron of~ → ~の前で
TV → テレビ
after~ → ~のあと
dinner → 夕食
ジミー・ペイジはテルミンを演奏しますか。
はい、(彼は)演奏します。
Does Jimmy Page play the theremin?
Yes, he does.
play → 演奏する
theremin → テルミン
楽器を演奏する場合、楽器の前に「the」をつけるという決まりがあります。
トムとジェリーは一緒にテレビゲームをしますか。
いいえ、(彼らは)しません。
Do Tom and Jerry play video games together?
No, they don't.
video game → テレビゲーム
together → 一緒に
Tomの前に「Do」をつけるのはちょっと違和感があるように感じますね。違和感を感じたということは、「Does」の使い方が口に染みこんできているということですよ!
「いつ、どこで、誰が、誰に、何を、します?」という例文を自分で作って、人称と数に気をつけながら英語にしてみましょう。 全ての要素を使わなくても大丈夫です。「誰が、どうします?」の2つが入っていれば、他の要素は使っても使わなくても構いません。
自分との位置関係と数を常に意識するクセをつけるには、ある程度の時間がかかります。
間違えても問題なく英語は通じますので、たくさん話して、間違えながらゆっくりクセをつけていけば良いと思います。
次は命令文です。